これからもずっと魚を食べていける海に!「サステナブル・シーフード」のお話



はじめまして、

サステナブルライターの山下です。

 

みなさんが気になる食品ロスや環境の問題について、

幅広くわかりやすくお届けします!

食品ロス問題が、

ほかのいろいろな問題とどのように関係しているのか

といった“つながり”をキーワードに

記事を書いていきたいと思っています。

もちろん、ちょっとした心がけで実践できる

エコなアイディアも盛り込んでいきますよ。

ぜひ最後までお付き合いください!

 

 

今回は、海を舞台に

サステナビリティ(持続可能性)を考えてみましょう。

 

みなさんは

「サステナブル・シーフード」という言葉を聞いたことがありますか?

 

海の資源を守るために、とても大切なキーワードです。

 

サステナブル・シーフードとは?

サステナブル・シーフードとは、

水産資源や環境にきちんと配慮した漁業で

とられたり養殖されたりした魚介類のこと。

 

私たちやその次の世代のみなさんが

将来もずっと魚を食べていけるように、

海の資源として守っていこうという考え方です。

 

魚や貝などの水産資源も、地球の限りある資源のひとつです。

とりすぎてしまうと量が減り、最悪の場合は絶滅してしまうかもしれません。

実際に、クロマグロやニホンウナギは

絶滅の恐れがある動物としてレッドリストに掲載されています。

 

サステナブル・シーフードを証明するのは、

MSC認証とASC認証の2つの制度。

 

MSC認証は海でとられた天然の水産物に対して、

ASC認証は養殖で育てられた水産物に対して用いられます。

 

MSC認証を取得した水産物にはMSC「海のエコラベル」が、

ASC認証を取得した水産物にはASCラベルを付けることができます。

 

このラベルが付いた水産物は、サステナブル・シーフードの証です。

 

ちなみに、MSCとはMarine Stewardship Councilの略で、

海洋管理協議会という意味です。

将来の世代まで水産資源を残していくために、

1997年に設立された国際非営利団体で、

イギリス・ロンドンに本部があります。

 

ASCとはAquaculture Stewardship Councilの略で、

水産養殖管理協議会という意味です。

こちらは2010年に設立された国際非営利団体で、

本部はオランダにあります。

 

・SDGsの14番目は「海の豊かさを守ろう」

 

(画像出典:国際連合広報センターウェブサイト

 

ロスゼロブログでもシリーズでお届けしている、

国連の持続可能な開発目標・SDGs

2030年までに、持続可能でより良い世界を目指すために

17の目標が定められています。

このうちの14番目の目標が「海の豊かさを守ろう」です。

サステナブル・シーフードは、

この「海の豊かさを守ろう」という目標に有効な取組みです。

 

(出典:サステナブル・シーフードウェブサイト「サステナブル・シーフード」とは?

 

漁業が直面している危機って何だろう?

(Photo by Paul Einerhand on Unsplash

 

・とりすぎ(過剰漁獲)

 

世界の漁業は今、危機に直面しているといわれています。

世界の漁業の34.2%が

持続可能な水準」を超えて魚をとりすぎているためです。

 

さらに、約60%がもうすぐ限界をむかえる黄色信号の状態。

 

魚や貝など海の生き物が育ち、

繁殖するスピードを考えながら適切な量だけをとっていれば、

将来もずっと魚を食べていけると考えられます。

しかし、この適切な量を超えてとりすぎてしまうと

海の生き物は減ってしまいます。

魚や貝が減ってしまうと、それをエサにしている

他の生物などへも影響がおよび、

最終的には、生態系全体への悪影響につながってしまうのです。

 

・輸入への依存

日本は、1人当たりの魚の消費量が世界3位の魚の消費大国です。

サケやマグロ、ブリやエビなど日本人が大好きなシーフードが、

どこでとられているか知っていますか?

 

日本の海産物の4割は輸入されたものです。

日本は、なんと世界3位の海産物の輸入大国でもあります。

 

また、日本の漁業者は1998年から2018年までの20年間で

なんと半分に減っています。

このまま日本の漁師さんが減ってしまえば、

日本を支える産業のひとつである漁業そのものが

なくなってしまうかもしれません。

 

(出典:MSCウェブサイト「危機に直面している海」)

 

 

漁業が持続可能であるために

(joakantによるPixabayからの画像)

 

・認証制度

 

日本や世界の漁業がこれから先もずっと続いていくために、

私たち消費者には何ができるでしょうか?

その答えのひとつが、

MSC、ASCのラベルが付いたサステナブル・シーフードを買うことです。

 

サステナブル・シーフードを選ぶことは、

水産資源や環境に配慮した持続可能な漁業・養殖業

取り組んでいる人たちを応援することにも繋がります。

 

MSC認証やASC認証を取得し、

サステナブル・シーフードと認められるためには

厳しい基準を満たす必要があります。

専門家が現地をチェックしたり、

さまざまなデータを確認したりするため、

審査に時間がかかることも少なくありません。

こうした厳格な審査をクリアした水産物のみが、

サステナブル・シーフードとして認められ、

製品にラベルを付けることができます。

 

サステナブル・シーフードは、

どこで誰がとった魚で、どのように加工されたか

という情報もわかるようになっています。

魚がとられてから商品として販売されるまでの経路を明らかにすることを、

トレーサビリティといいます。

 

サステナブル・シーフードとして認証されることは、

世界中から信頼される水産物の証でもあるのです。

 

(出典:MSCウェブサイト「MSC認証の特徴」

 

・漁業者による工夫

 

MSC・ASC認証の取得とは別に、

魚をとったり養殖したりする漁師のみなさんもそれぞれに、

いろいろな工夫をこらしています。

 

魚の赤ちゃんである稚魚の放流もその1つ。

 

また、魚をとる場所(漁場)を決め、

それ以外の場所では魚をとらないように制限したり、

魚をとる時期も数ヶ月間などと限ったりしています。

 

漁の方法によっては、

魚をとる網の目を大きくすることもあります。

これは小さい魚をとらないようにするための工夫です。

まだ育っていない小さな魚は逃がし、

大きな魚だけをとることで、魚のとりすぎを防いでいるのです。

 

(出典:JF全漁連ウェブサイト「資源管理型漁業への取組み」)

 

 

サステナブル・シーフードがもっと普及するためには?

(Photo by bady abbas on Unsplash

 

・まずは、多くの消費者が知ること

 

私たち消費者が

MSCのついたサステナブル・シーフードを選んで買うことは、

海の豊かさを守ることにつながります。

より多くの消費者がラベルのついた商品を選ぶようになると、

生産者も認証を取得することに積極的になります。

商品を選ぶことで消費者の意見を生産者たち伝えられるのです。

 

そのためにはまず、商品についているラベルが

何を表しているのかを知ることから始めましょう。

 

MSC認証やASC認証を取得するプロセスは、

漁業をする生産者にとって簡単なものではありません。

長い時間をかけて厳しい審査を受ける必要があるからです。

それでも、生産者がこの認証をとろうと決心するためには、

サステナブル・シーフードには高いニーズがあると示す必要があります。

 

それを示す方法は、

私たち消費者がサステナブル・シーフードを選び、

買うことに他ならないのです。

 

まとめ

スーパーマーケットで魚を買うとき、

値段や産地、消費期限をチェックする人は多いと思います。

今日からは、それに加えて

サステナブル・シーフードを意味する

MSC・ASCラベルがついているかどうかも確認してみてください。

 

もしかすると、マークのついていない商品が多いことに驚くかもしれません。

サステナブル・シーフードがさらに広がるためには、

私たちひとりひとりが知り、選ぶことが何よりも重要です。

ぜひ、身近な人にもサステナブル・シーフードのマークのことを

教えてあげてくださいね。

 

 


サステナブルライター山下 略歴

電力会社やベンチャー企業でエネルギー関連のビジネスに従事したのち、2019年にサステナブルライターとして独立しました。「家庭の省エネエキスパート」資格を持ち、自治体において気候変動や地球温暖化に関するセミナーを実施した経験もあります。環境問題をもっともっと身近に感じてもらえるよう、わかりやすい記事を心がけています。

【実績】「RE JOURNAL(VOL.02)」「SOLAR JOURNAL(VOL.33)」「情報誌グローバルネット 2020年4月号」ほか

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