「日本にはたくさんの宝が眠っている」月刊AMJ3月号コラム掲載



食品産業の国内生産額は99.9兆円(平成30年農林水産省)。

 

この大きな産業を支えるには、多くの原材料が存在します。

今回は未利用のまま廃棄される原材料に着目したいと思います。

 

2021年1月後半、

私たちロスゼロは、未利用のチョコレート材料を使った

オリジナルチョコレートを発表しました。

 

国内のチョコレート市場規模は5,500億円。

健康ブームも支えとなり、堅調に推移しています。

輸入を経た原材料が日本国内にたくさん集まるのですが、

需要予測のズレで多少の見込み違いが出てしまいます。

全国のお菓子メーカー・パティシエ達の手によって

美しくて美味しいお菓子に変身するはずだったものが、

一部未利用材料として余るのです。

市場が大きい分、取り扱い単位も大きく、

少しのズレといえどもロスの量たるや結構なものです。

 

商品という「一般の消費者が手に取れる形」になっていないわけですから、

材料の状態のまま行き先を失ってしまいます。

とても美味しいのに、あまりにもったいないと思いませんか?

 

ロスゼロは、チョコレートに変身できないまま廃棄される

「もったいない」製菓材料にうまく命を吹き込めば、

“面白いものが出来上がるのでは!”と思い、

その第1弾としてオリジナルのチョコレートの開発を始めました。

消費者が手に取ってくれる形、

すなわち商品になれば、

私たちがお届けすることができます。

着案が11月初旬ですから、1月後半のリリースまで

実に2か月半の猛スピードです。

 

 

「アップサイクル」という言葉をご存じでしょうか。

「リサイクル」を超え、

さらに「付加価値をつけて新しく生まれ変わらせる」

という意味で使われており、最近の例としては、

廃棄されるはずの衣服から新しい服を作り出すといったものがあります。

ロスゼロは、食のアップサイクルにチャレンジしようとしたわけです。

 

しかし、買おうとする食べ物が

「廃棄するもので作られた」というネガティブなイメージになると

買う気がなくなってしまいます。

 

“ワクワクしたポジティブなものに変えたい!”

そんな気持ちで作りました。

「美味しそう」「可愛い」と思ってもらえるような、

一般のチョコレートに負けないほど、

パッケージの美しさにもこだわりました。

味ももちろんこだわっています。

 

蓋を開けると中にさりげなく食品ロスのことが記されていますが、

表からはそれがほとんど分からないようにしています。

一般のチョコレートとして手に取った人が、

あとでさりげなく気づいてくれるほうがいいという気持ちからです。

私たちから「食品ロスを減らしましょう!」と

消費者に社会課題を押し付けるのではなく、

しっかりマーケットを見て開発し、

まず手にとってもらえるレベルに引き上げることが大切だと考えています。

チョコレートの売上の一部は、

子ども食堂へ寄付しますが、

その旨も蓋を開けない限りわからないようにしています。

 

オリジナルのチョコレートの名前はRe:You(りゆう)といいます。

ここには、「食べる理由があるチョコレートをあなたへ」

という思いが込められています。

 

環境の「3R」という言葉を聞いたことがありますか?

Reduce(減らす)、

Reuse(もう一度使う。再利用)、

Recycle(形を変えて原料として活用する。再生利用)

の3つを指しています。

Re は「再び、元に」という意味がある接頭語です。

 

環境分野でノーベル平和賞を受賞した

ワンガリ・マータイさんは

「もったいない」という言葉には、

地球資源をRespect(尊敬、大切に思う)する

日本人の気持ちが現れている素敵な言葉だと言いました。

 

他にも最近は

Rethink(何かを購入する前に『これは本当に必要なものか?』と考え直す)、

Refuse(断るときは断る)などの言葉も聞こえてくるようになりました。

 

ロスゼロが今回作ったブランドRe:You(りゆう)にも

Reがついています。

大それたことは言えないまでも

「もう一度、わたしたちの価値観を見直していこう」という

メッセージを込めました。

 

次回は販売後にどういう反響があったか、

食のアップサイクルで気づいたことなどを述べたいと思います。

 

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 ロスゼロは、食品加工メーカーで様々な原因によって発生する

食品ロス予備軍を直接消費者や企業につなげ

食品ロス(フードロス)の削減を目指す通販サイトです。 

日本に溢れる「もったいない」を

ネット通販を通じ、より気軽に、よりポジティブに削減し、

次の笑顔へつなげる取り組みを行っています。

  また、ロスゼロはSDGs12番「つくる責任・つかう責任」を

メインとして取り組んでいます。

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