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【徹底ガイド】魚の鮮度を保つための処理と保存方法

公開日: 更新日:2023.12.22
【徹底ガイド】魚の鮮度を保つための処理と保存方法



新鮮な魚を手に入れたら、その美味しさを最大限に引き出したいですよね。

そのためには、魚の選び方、保存方法、調理法が重要です。おいしい海の幸を堪能するための情報を確認していきましょう。

 

魚の鮮度を見極めるポイント

新鮮な魚

鮮度判断の基本: 目・皮膚・臭いの重要性

鮮度判断の基本は、目・皮膚・臭いに注意することです。

目は透明で充血していないこと、皮膚は潤いがあり、ウロコがきちんと付いていることが新鮮な魚のサインです。また、魚の臭いは爽やかなものであれば鮮度が高いと言えます。

魚の鮮度が落ちると、臭いが魚腥くなり、目も白っぽく濁ります。

新鮮な魚の目安: エラ・ウロコ・ワタの状態

新鮮な魚の目安は、エラ・ウロコ・ワタの状態をチェックすることです。

エラは鮮やかな赤色であれば良い鮮度を示し、ウロコはピッタリと密着していることが望ましいです。また、ワタはクリーニング済みの場合が多いですが、鮮度が良い場合は残ったワタも悪臭がないことが重要です。

魚を買う際の注意点:市場やスーパーでの選び方

スーパーマーケット

市場での魚の選び方: 新鮮さ・鮮度・価格のバランス

市場で魚を選ぶ際は、新鮮さと鮮度、価格のバランスを見極めることが重要です。

早朝に訪れると新鮮な魚が揃っており、競りが行われることでリーズナブルな価格で購入できる場合もあります。また、市場での鮮魚は季節や水揚げ状況により変動するため、適切な時期に適切な魚を選ぶことがおいしい料理に繋がります。

スーパーでの魚の選び方: チルド・刺身・切り身の品質

スーパーで魚を購入する場合、チルド、刺身、切り身などの品質に注意が必要です。

パッケージに記載された消費期限をチェックし、魚の色や形状が適切であることを確認してください。また、刺身用の魚は特に鮮度が求められるため、消費期限が短いものや、冷蔵ケース内で他の商品と接触していないものを選びましょう。

購入時の魚の状態チェック: エラ・ウロコ・ワタの確認

購入時に魚の状態をチェックすることで、鮮度が保たれているか確認できます。

エラは鮮やかな赤色であるべきで、ウロコはしっかりとついており、ワタも濁っていないことが理想です。

これらのポイントを確認することで、自宅での調理がスムーズに進み、美味しい魚料理を楽しむことができます。

買ってきた魚の保存方法

魚の干物

鮮度が落ちる原因: 水分・空気・温度の影響

魚の鮮度が落ちる原因は、水分・空気・温度が関係しています。

魚は水分が失われると、皮膚が乾燥し、鮮度が落ちます。また、空気中の酸素によって魚が酸化し、色や味が変わることがあります。さらに、温度が高いと魚の腐敗が早まるため、適切な温度で保存することが鮮度維持に欠かせません。

冷蔵保存のコツ: 魚のドリップ吸収と密閉

冷蔵保存のコツは、魚のドリップを吸収することと、魚を密閉することです。

キッチンペーパーを魚の下に敷いてドリップを吸収させ、その上からラップや密閉容器で魚を覆い、冷蔵庫で保存します。これにより、魚の鮮度を維持しやすくなります。

冷蔵庫の温度は一般的に2~5℃に設定し、1~3日程度で食べるのがベストです。

冷凍保存の注意点: 急速冷凍・解凍の方法・期間

冷凍保存には、急速冷凍と解凍の方法や期間に注意が必要です。

魚は、急速に冷凍することで鮮度を保ちやすくなります。冷凍庫の温度は-18℃以下に設定することが望ましく、魚の種類やサイズによって異なりますが、一般的には2~3か月保存できます。 また、解凍時には冷蔵庫内でゆっくりと解凍させることが望ましいです。解凍後はすぐに食べることで鮮度が保たれます。

干物の保存:常温保存も可

干物は基本的に乾燥状態を保つことが重要で、直射日光を避け、湿度が低く通気性の良い場所で保存します。冷暗所で約1ヶ月程度保存することが可能です。

冷蔵庫で保存する場合は、野菜室など湿度が比較的高い箇所で保管します。湿度が高すぎるとカビの発生原因となるため、注意が必要です。開封前の未加熱の干物は、冷蔵庫で1週間程度が目安とされています。

アルミホイル保存法のメリット: 乾燥・酸化防止

アルミホイルで魚を保存するメリットは、乾燥や酸化を防ぐことです。アルミホイルは密閉性が高く、水分や空気を遮断して魚の鮮度を保ちます。また、光を遮るため、魚の色や味を維持する効果もあります。

アルミホイルで魚を包む際は、しっかりと端を折り込んで密閉することが大切です。また、冷蔵庫内では、魚の保存に適した低温で湿度が高い野菜室に入れると、鮮度がさらに長持ちします。

釣った魚の保存方法

釣った魚

釣った直後の魚の保存

釣った魚の保存は、適切な処理と冷却がカギです。

まず釣った魚はできるだけ早く締めて血抜きを行い、その日のうちに内臓を取り出します。

これは鮮度を保つために重要です。締め方は魚の種類によって異なりますが、一般的にはエラ下と尾ビレ付け根の2ヵ所を切る活け締めがおすすめです。

処理した魚は氷水で冷やします。ただし、海水魚は真水に触れると傷みやすくなるので、厚手のビニール袋に入れて氷水に浸けるか、氷を細かく砕いて魚を包むようにします。また、海水氷を利用する方法もあります。

帰宅後の魚の保存

帰宅後はその日に食べる分だけ冷蔵庫で保存し、食べ切れない分は冷凍庫で保存します。冷蔵庫での保存は1日以内、冷凍庫での保存は1週間以内が目安です。

冷凍する場合は1回で食べ切れる分ずつラップやジップロックに入れておきます。解凍する場合は自然解凍がおすすめです。急激な温度変化で身が傷むのを防ぐためです。

刺身用の魚の保存方法

刺身用の魚

刺身用の魚の保存方法は、冷蔵保存か冷凍保存がおすすめです。

常温保存は食中毒の危険が高いので避けてください。刺身は鮮度が命なので、できるだけ早く食べるのがベストですが、保存する場合は以下のようなポイントに注意してください。

冷蔵保存する場合は、刺身をキッチンペーパーで水気を拭き取り、新しいキッチンペーパーで包んでからラップで密閉し、冷蔵庫のチルド室に入れます。

白身魚は昆布締めにすると味がよくなります。

冷凍保存する場合は、刺身を柵のままラップとジップロックに入れて空気を抜いてから冷凍庫に入れます。また、漬けダレに漬けてから冷凍すると味が落ちにくくなります。

解凍する場合は、自然解凍か氷水解凍がおすすめです。急激な温度変化で身が傷むのを防ぐためです。

切った魚の保存方法

魚の切り身

切った魚の保存方法も、冷蔵保存か冷凍保存がおすすめです。

冷蔵保存する場合は、切った魚に塩をふり、水気を拭き取り、ラップで包んでから冷蔵庫のチルド室に入れます。

また、調味料やオイルに漬けておくと味がなじみやすくなります。

冷凍保存する場合は、切った魚に塩をふり、水気を拭き取り、ラップとジップロックに入れて空気を抜いてから冷凍庫に入れます。

また、下味をつけてから冷凍すると味が落ちにくくなります。

解凍する場合は、自然解凍か氷水解凍がおすすめです。

魚の鮮度を落とさない調理方法:焼く・煮る・揚げる

魚の料理

食中毒予防のために: 家庭での注意点

食中毒予防のため、保存期間を遵守することが大切です。特に夏場は魚の鮮度が落ちやすいため、注意が必要です。

また、調理前に十分に手や調理器具を洗うことで食中毒リスクを低減できます。

焼く前の魚の下味付け: 味噌・塩・酒などの活用

焼く前の魚の下味付けでは、味噌、塩、酒などを活用することで鮮度を保ちつつ、風味豊かな仕上がりが得られます。

塩をまぶすことで表面の水分が抑えられ、焼きムラが少なくなります。また、酒や味噌を用いることで、魚の臭みが抑えられ、深い味わいが生まれます。
下味付けの時間は、魚の大きさや種類によって変わりますが、20分から30分程度が目安です。

魚を煮る際のポイント: 鮮度保持のための加熱方法

魚は煮る前にしっかりと水分を拭き取り、弱火でじっくりと煮ることで、魚の旨味が逃げず、鮮度が落ちにくくなります。また、煮汁には酒やみりんを加えることで、風味が向上し、鮮度の維持にも役立ちます。

揚げ物での魚の調理法: 食材の準備と鮮度維持のコツ

魚を揚げる前には、水分をしっかり拭き取り、骨を取り除くことで食感が向上し、調理中の鮮度低下も防げます。また、揚げ油は適切な温度(約170℃)で揚げ、揚げた後に余分な油を切ることで、サクッとした食感が楽しめ、魚本来の風味を損なわずに美味しくいただけます。

無駄なく魚を食べる工夫:アレンジレシピ

さしみ

魚の部分ごとの活用アイデアでは、余分な部分のリメイク料理に挑戦してみましょう。

たとえば、魚の頭や骨は、出汁を取るために活用できますし、皮は焼いて魚皮ポン酢として食べることもできます。また、内臓は、ちりめんじゃこや煮干しにすることで、魚の栄養を無駄なく活用できます。こうした工夫をすることで、魚を丸ごと美味しく食べることができ、食材の無駄も減らせます。


新鮮な魚を最大限に楽しむための知識は、食品ロスを防ぐ大切なステップでもあります。

適切な保存方法を実践することで、魚の美味しさを延ばすだけでなく、食材の無駄を抑えることが可能です。

アレンジレシピを活用すれば、食べ残しも新たな美味しさへと生まれ変わります。食の楽しみと環境への配慮は両立できるのです。

 

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この記事を書いた人

中川

環境開発学を専攻し、大学時代に交換留学で訪れた北欧でエコライフに目覚めました。帰国後、国内外のエコプロジェクトに参加し、サステナブルな食文化や食品ロス削減のヒントを発信しています。

監修者

文 美月

株式会社ロスゼロ 代表取締役
大学卒業後、金融機関・結婚・出産を経て2001年起業。ヘアアクセサリーECで約450万点を販売したのち、リユースにも注力。途上国10か国への寄贈、職業支援を行う。「もったいないものを活かす」リユース経験を活かし、2018年ロスゼロを開始。趣味は運動と長風呂。